| ・若者の言葉~「グリュースゴットはもう古い」 |
■若者の言葉~「グリュースゴットはもう古い」
2025年5月~7月、オーストリアのウィーンに6週間滞在しました。その中で「えっ、それってもう言わないの?」とオーストリア人の友人に確認を取った言葉がいくつかありました。今日はその言葉について説明しようと思います。
この番組のYou Tubeの方では、いつも「ハローグリュースゴット!60歳からはじめるドイツ語は~」とあいさつをしていますが、この「グリュースゴット」随分聞かなくなってきました。理由は、
●宗教臭い感じがする
●古臭い感じがする
私は時々オーストリアに行っていますが、ずっとグリュースゴットを使っていました。でもハローって言う人増えているなぁとは思っていました。今年は友人の家に滞在したので、このことについて確認を取ることができたのですが、その衝撃の事実にめまいがしました。
もちろん今でも田舎の方へ行ったり(信心深い人が多い)、高齢者(私のように昔の言い方が身についている)はグリュースゴットで通じますし使います。
普段はハローと言っている人でも、本当はグリュースゴット使いたいんだけどと言っているオーストリア人もいました。しかし、若い人たちは教科書でHallo!を習い、Guten Tag!を習うので、グリュースゴットを使わなくなってきました。すでに40代以上の世代でも使わなくなっています。
友人の友人がやってきた時に「ハロー」と言われました。その時私は「ハロー」で返したくなかったので「グリュースゴット」と言ったのですが、相手がびっくりした顔で「私はハローって言ったのに。」と言われて意味がわからず困ってしまいました。後で確認したら「ハローって言ったからDuで話をするよね?」の意味だったそうです。なのに私が「グリュースゴット」と言ったので「えっSieなの?丁寧に話すの?他人行儀じゃない?」って思ったのではないかということでした。
昔は初対面はSieで話し、年上から「今日からDuで話をしよう。」と提案されて始めて親しいDuで話をしました。そんなルールはもうどこにも存在していないのか?とびっくりです。
また、お店の店員さんと客も対等になりつつあります。買い物に行って「今日は何がほしいの?」とDuで聞かれることも増えたそうです。
また、仕事上でSieで話をしているちょっと気を使う上司に「ハロー」は言えない。でもオーストリア人にとって「グーテンターク」はとっても違和感がある。なので、何と声をかけていいのかわからないので適当にごまかすのよ。というようなことも聞きました。
明日も最近の言葉についてお話しようと思います。

次回は、第600回「若者の言葉⑤」
