第530回「レストラン~お会計をお願いします。」

・レストラン~お会計をお願いします

・声を出して呼んでいいのか悪いのか問題

■レストラン~お会計をお願いします

レストランで美味しく食事を終えてお会計をする時、2025年の今もほとんどはテーブルでの会計になります。昔と違うのは店員さんが明確に「現金ですか?カードですか?」とその支払い方法を先に尋ねてきます。昔はカードで払う場合もそのカードを渡して一度どこかに持って行かれた記憶がありますが、今は向こうが支払い用の機械を持ってきてテーブルで会計をしてくれます。しかし、場合によっては後から導入したのか「カードの場合ならあちらでお会計を。現金ならテーブルでやります。」というようなこともありました。

またカードで支払う場合、チップはどうするのか?ということですが、昔はカードの場合は食事料金だけを支払い、チップは現金でテーブルの上に置いたりしましたが、最近は食事の料金を聞いた時にみんなで130€だった時「150€払います。」と言えばカードであってもチップ込でお支払いするのが一般的になりました。

また、お店によっては手元の機械の画面に チップ5%ならいくら、10%ならいくら、15%ならいくらですが、どれを選びますか?という選択画面があったお店もありました。

お支払いお願いします。

Zahlen bitte!はほとんど言わなくなりました。

■オーストリアの友人たちによると、この言い方は少し上から目線に聞こえることがあるので、最近はあまり言わなくなったとのこと。同じ「お会計お願いします。」でも最近は下の様な少し丁寧な言い方をするようになったということです。

Ich möchte/würde gerne zahlen. お支払いしたいです。

Kann ich bitte jetzt zahlen? 今支払ってもいいでしょうか?

と、このような言い方に変化しています。

Getrennt oder zusammen?/別々それともご一緒ですか?

Zusammen bitte!一緒でお願いします。

2025年のお会計は機械に値段が表示されていたり、レシートを先に持ってきてくれますので値段を聞き取る機会が減りました。楽になりましたね。


■声を出して呼んでいいのか悪いのか問題

レストランでのお支払いについては以前に第96回で扱っています。その時のチップの渡し方の説明などはやはりコロナ前の習慣だなぁと、自分でも思います。

さて最近のYou Tubeなどで、ドイツ人だと思われる方が、Zahlen Bitte!を「声に出して呼ぶなんてとんでもない。アイコンタクトで静かにやってほしい。」と言っているのを見かけました。確かにその傾向は強くなっているように思います。大きな声で呼ぶのはマナー違反という感覚が増えていますし、実際にZahlen Bitte!よりも他の丁寧な言い方が増えました。

2024年と2025年にウィーンやドイツに行った私の感想は、大声でなければ普通に声に出しても何の問題もなかったように思いますが、上に書いたように少し丁寧な声掛けに変化しているのは実感しました。また、高級店や良いお店であれば、声に出してわざわざ呼ばなくても、ちょっとその素振りを見せればすぐに近づいてきてくれます。

この「声を出すのは恥ずかしい」と言う感覚は、おそらく今の若い世代の方の感覚だったり、またもしかしたらドイツでも北部出身の方なのではないかと推測します。同じドイツでも北と南では全く感覚が違います。今ちょうどその過渡期なのかもしれません。

何よりも、その場の雰囲気をしっかりキャッチして食事を楽しんでいただければと思います。


次回は、第531回「ドイツ語の歌を歌おう~霞か雲か」

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